※ネタバレを含みますのでご注意ください。
1998年に公開されたディズニーアニメ『ムーラン』の実写化リメイク映画『ムーラン』が、2020年9月4日にディズニープラスで公開されます。
近年、ディズニーでは、『美女と野獣』『アラジン』など過去のアニメ作品の実写化作品が好評です。
『ムーラン』も期待大ですね。
これまでのディズニーの実写化作品に比べ、『ムーラン』はアニメ版とは大幅に変更されています。
アニメ版より、モデルとなった中国の伝説『花木蘭』や中国文化に忠実に描いているようです。
今回は、アニメ版『ムーラン』と実写版『ムーラン』の違いについて、映画の公開前に得られた情報をまとめてみました。
アニメ版『ムーラン』と実写版『ムーラン』の違いは?
実写版にはミュージカルシーンがない
一番の違いは、実写版にはミュージカルシーンがないことです。
アニメ版『ムーラン』はミュージカル作品としても高評価を受けています。
どの曲も素晴らしい楽曲です。
『美女と野獣』や『アラジン』などはミュージカル作品として実写化されましたが、実写版『ムーラン』はミュージカル作品ではありません。
実写版では、映画『シュレック』シリーズ、『ナルニア国物語』シリーズ、『オデッセイ』、日本のゲーム『メタルギアソリッド』シリーズなどの音楽を担当したハリー・グレッグソン=ウィリアムズがスコアを作曲しています。
アニメ版『ムーラン』の音楽は、スコアの作曲をジェリー・ゴールドスミス、歌の作曲をマシュー・ワイルダー、歌の作詞をデビッド・ジッペルが担当しています。
実写版のエンディング曲として、『リフレクション 』をクリスティーナ・アギレラが再レコーディングしました。
こちらもアレンジや歌唱の違いが楽しみです。
日本語版の『リフレクション 』を歌うのは城南海さんで、日本語版の作詞も担当しています。
アニメ版『ムーラン』はコメディ要素のあるディズニーらしい作品でしたが、実写版『ムーラン』は硬派な作品になっているのかなと想像します。
近年はシリアスな物語はシリアスに描いた作品のほうがヒットしている印象なのでいいと思います。
ミュージカルでなくなることを残念に思っている方も多いですね。
本当に名曲ばかりでしたし、アニメ版とは全くの別物になりますよね。
しかし、ミュージカルがあまり受け入れられないという方にも受け入れられる作品になりますね。
私はミュージカルが大好きですが、ミュージカルでない実写版『ムーラン』もとても楽しみです。
悪役(ヴィラン)が違う
アニメ版の悪役(ヴィラン)は、中国に侵略するフン族の首領であるシャン・ユーという大男でした。
実写版の悪役は、実写版オリジナルキャラクターの魔女 シェンニャンです。
シェンニャンを演じるのはコン・リー(小池栄子)。
その魔力ゆえに人々から疎まれ、国を追われた過去を持つ、悲しみを背負ったただの悪役ではない深いキャラクターのようです。
魔法で他人の人格を乗っ取ったり、鳥に姿を変えたりすることができます。
アニメ版の悪役シャン・ユーはハヤブサを手なずけていましたが、シェンニャンが鳥に姿を変えられるのはそこから発想されたのだと思います。
そして、シャン・ユーに当たるキャラクターが、北方の柔然族の首領 ボーリー・カーンです。
ボーリー・カーンを演じるのはジェイソン・スコット・リー。
かつて父親が帝国を侵略しようとして殺され、領地を失った復讐のために、皇帝の殺害を目論んでいます。
そのために魔女 シェンニャンの力を利用します。
アニメ版よりも悪役の設定に物語があり興味深いですね。
魔女というところにディズニーらしさを感じてワクワクします。
ムーランの恋愛相手が違う
アニメ版では、ムーランとムーランが配属される隊のシャン隊長が惹かれ合いますが、実写版ではオリジナルキャラクターの兵士 ホンフイがムーランの恋の相手になります。
ホンフェイを演じるのはヨソン・アン。
ムーランと同じ隊に配属される新兵で、ムーランとはよきライバルであり尊敬し信頼し合う仲となります。
そして、シャン隊長に当たるキャラクターは、タン司令官。
タン司令官を演じるのはドニー・イェン。
タン司令官は、ムーランの父親であるファ・ズーとかつて一緒に戦った戦友です。
ファ・ズーの息子としてやってきたムーランを自分の隊に迎え入れ、厳しく鍛え上げます。
アニメ版には、ムーランが配属される隊の主要な新兵として、ヤオ、リン、チェン・ポーの三人がいましたが、実写版には、ムーランの恋愛相手となるホンフイ、優しい性格で気弱なクリケットの二人が加わります。
ムーランに妹がいる
アニメ版では、ムーランはファ家の一人娘でしたが、実写版には妹がいます。
ムーランの妹を演じるのはザナ・タン。
ムーシューやクリキーがいない
ディズニー作品では、主人公の相棒として動物のキャラクターがいることが多いです。
アニメ版のムーランの相棒である赤龍のムーシューが実写版にはいません。
声優はエディ・マーフィ、日本語吹き替えは山寺宏一さんが担当しました。
人気キャラクターだったので出ないことを残念に思っている方も多いようです。
代わりにファ家の守り神としてフェニックスが登場するようです。
ポスターに描かれているフェニックスですね。
これについてニキ・カーロ監督は、
ムーシューというキャラクターはかけがえのないもの。
ご存知のようにアニメーション化されたクラシック作品では、
それが成り立つのです。ドラゴンは男性の象徴で、フェニックスは女性の象徴。
本作では、ジェンダーを探求していく物語なので、この表現方法が
とても素敵だなと思いました。
とコメントしています。
同じくコオロギのクリキーもいません。
アニメならではのキャラクターたちなので仕方ないですね。
ムーランが髪を切らない
アニメ版では、ムーランが男装するときに髪を切り落とす象徴的なシーンがありましたが、実写版では切らずに長髪のままのようです。
現代では長髪が女性の象徴であるという価値観が希薄になったということだと思います。
『アラジン』では、アニメ版より実写版の王女ジャスミンのほうが強い意志を持つ自立した女性として描かれていたのが印象的でした。
同じく時代によって変わったことなのだと思います。
まとめ
アニメ版『ムーラン』と実写版『ムーラン』の違いについてお伝えしました。
実写版は、アニメ版とは全く違う作品になっています。
アニメ版より、モデルとなった中国の伝説『花木蘭』や中国文化に忠実に描いているようです。
ぜひ違いも楽しんでください!